知っておきたい8つの知識!猫寄生虫駆除薬「レボリューションプラス」とは?

健康

「レボリューションプラス」は、ゾエティス・ジャパンが製造・販売する猫専用の寄生虫駆除薬です。従来品の「レボリューション6%」に有効成分サロラネルを追加。マダニが駆除できるようになりました。

レボリューションプラスでは、以下の寄生虫を予防・駆除できます(赤字はあらたに駆除できるようになった寄生虫)。

予防・駆除できる寄生虫
  • ノミ
  • ミミヒゼンダニ
  • 犬糸状虫
  • 回虫
  • 鉤虫
  • マダニ

本薬を利用するなら、他にも知っておいたほうがいいことがあります。何も知らない状態で購入する、使用するのは不安です。ここでは「レボリューションプラスの知っておきたい8つの知識」をお伝えします。

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レボリューションプラスの知っておきたい8つの知識

知識1:フィラリアの幼虫は駆除できるが、成虫は駆除できない

「レボリューションプラスを猫に投与するのは、夏の時期にフィラリア症を予防するため」と考えている方が多いでしょう。本薬を投与すれば猫、犬の体内にいるフィラリアの幼虫を駆除することができます。ただし、フィラリアの成虫は駆除できません。

フィラリアは幼虫のときに「L1→L2→L3→L4→L5」と5段階で成長し、最終的に成虫になります。感染ルートは以下のとおり。

  1. 感染動物の体内で成長したフィラリア成虫が L1(ミクロフィラリア)を生む。
  2. 蚊が感染動物を吸血する。
  3. L1が蚊の体内に移動し、L2→L3へと成長する。
  4. 蚊が非感染動物を吸血する。
  5. L3が非感染動物の体内に移動し成虫になる。

猫にレボリューションプラスを投与することで L3、L4 を駆除します。ただし、すでに猫の体内に成虫がいた場合は、別の強い薬を使う、摘出手術をする――などの処置が必要です。費用も高額になり、命の危険もあります。

知識2:マダニは駆除できるが、SFTSウィルスは駆除できない

本薬は従来品に有効成分サロラネルが加わったことで、マダニを駆除できるようになりました。マダニに噛まれると重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすリスクがあります。

2017年に日本経済新聞は「野良猫にかまれた50代女性が『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』で亡くなった」と報じています。亡くなった女性はマダニに噛まれていなかったとのこと。つまり、野良猫がSFTSに感染していた可能性が高いです。

レボリューションプラスを投与しておけば、猫に噛み付いたマダニを駆除できます。猫→猫、猫→人へのSFTSの感染拡大を防ぐことができるでしょう。ただし、本薬では SFTS発症の原因となる SFTSウィルス自体を駆除する効果はありません。

製造・販売元のゾエティスにも確認したところ、以下の回答でした。

ゾエティス「SFTSを発症させる原因となる “SFTSウィルス” を駆除することはできません。ただ、SFTSの感染リスクを下げることはできるかもしれません」

知識3:要指示医薬品のため必ず獣医師の診察が必要

レボリューションプラスは、法律で要指示医薬品に指定されています。購入するには必ず獣医師の診察を受ける必要があります。これは獣医師法で定められています。2018年には、診察せずにインターネット販売した獣医師が書類送検された事例もあります。

犬用の感染症予防薬を診察せずに販売したとして、大阪府警生活環境課は6日、医薬品医療機器法違反と獣医師法違反の疑いで、大阪府東大阪市の「ゴン動物病院」の男性獣医師(48)=同市金岡=を書類送検した。(中略)獣医師は平成27年3月からインターネット上で販売を開始。(中略)市販価格の4割程度で計17人に販売。約17万円の売り上げがあった。

引用:ペット用予防薬を違法発売 大阪の獣医師を書類送検

知識4:動物病院から購入する場合は1回分1500円ほど

フェンのかかりつけ動物病院では、レボリューションプラスの価格は1回分(1ピペット)で税抜1500円。一箱(6ピペット)で税抜9000円です。ご希望の場合は、最寄りの動物病院で取り扱いがあるか確認してみてください。

知識5:ネットで出回っているものは海外からの輸入品

通常ならレボリューションプラスはインターネットで購入できません。ネット上に出回っているものは、個人または業者が海外から輸入して販売しているものです。表記も「Stronghold Plus」や「Revolution Plus」と英語です。

製造・販売元のゾエティスに確認したところ以下の回答でした。

ゾエティス「インターネットで購入できるものは日本で認可されているものではありません。また、海外の製品は効能書きなどが違う場合もあります」

海外輸入品は偽物か、本物か? ということではありません。ゾエティスの方いわく「日本国内で購入できるレボリューションプラスは動物病院などの専門機関にしか卸していない」とのことでした。

知識6:個人輸入する場合は獣医師の指示書等が必要

輸入する場合は、獣医師の指示書が必要です。農林水産省のウェブサイトには、要指示医薬品の輸入について以下の記載があります。

要指示医薬品(フィラリア薬等の強い副作用のおそれのあるものや、抗菌剤のうち不適切な使用により病原菌の耐性が生じやすいものなど、動物用医薬品等取締規則別表第3に掲げる成分を含有する製剤)においては、獣医師の指示書等がないものは輸入できません。

引用:動物用医薬品等輸入確認願:農林水産省

インターネット通販で購入するのであれば、どのような経路で輸入しているのか、獣医師の指示書等があるか、などを確認したほうがいいかもしれません。

知識7:犬用レボリューションプラスはない

犬用のレボリューションプラスはありません。犬のフィラリア予防とマダニ駆除を同時にするのであれば、同社製品の「レボリューション6% or 12%(フィラリア)」と「シンパリカ(マダニ)」を併用します(ゾエティス確認済)。

製造・販売元のゾエティスに、犬にレボリューションプラスを使用してもいいか確認したところ、以下の回答でした。

ゾエティス「レボリューションプラスにつきましては、猫での試験しかおこなっておりません。犬での試験はおこなっておりませんので、使用しないようお願いいたします」

知識8:動物医薬品検査所のサイトで副作用情報が見られる

レボリューションプラスの副作用、死亡例が気になる人もいるでしょう。「動物医薬品検査所(農林水産省)」のサイトから、レボリューションプラスの副作用情報を見ることができます。

本薬に関する8つの知識まとめ

上述した内容をまとめます。

レボリューションプラスの8大知識
  1. 本薬ではフィラリアの幼虫(L3、L4)を駆除することができる。ただし、フィラリアの成虫を駆除することはできない。
  2. 従来品に新成分が加わり、マダニも駆除できるようになった。ただし、SFTSウィルス自体を駆除するわけではない。
  3. 本薬を処方してもらうには必ず獣医師の診察が必要。これは法律で定められている。
  4. 動物病院によって価格は異なるが、フェンのかかりつけ動物病院では一回分1500円(税抜)。一箱9000円(税抜)。
  5. レボリューションプラスはネット通販では購入できない。出回っているものは海外からの輸入品。
  6. レボリューションプラスなどの要指示医薬品を海外から個人輸入するには、獣医師の指示書等が必要。
  7. 犬用レボリューションプラスはない。フィラリア予防・マダニ駆除を同時におこなうにはレボリューション6%または12%とシンパリカを併用する。
  8. レボリューションプラスの副作用情報は「動物医薬品検査所(農林水産省)」のサイトで確認できる。

注意点は「インターネットで購入する場合は自己責任」ということです。海外版を購入・利用して、あなたの愛猫に何かあったとしても保証はありません。後悔しか残りません。僕個人は、金額よりも安全性を優先したいと考えています。

ただ、ネット通販で購入することを否定しているわけではありません。状況によっては、ネット通販での購入も選択肢のひとつになる場合があると思います。例えば、複数の猫と暮らしている、保護猫活動をしている、このような場合はレボリューションプラス代だけでもかなりの金額になるでしょう。

「安全第一が一番、だけど金銭的に苦しい」――そういう現実もあると思います。

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